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コレスペハローワーク番外編 『一人一人が人生の主役』

日頃からコレスペや卒後支援でお世話になっている養護学校 元木先生の登場です!OT室での元木先生は、誰かの傍らで笑っていることが多く、とても話しやすく上手に興味を引き出してくれるムードメーカー?のような存在です。そこで、今回は、僕自身が一番身につけたいスキル「コミュニケーション力」を取り上げ、教師である 元木先生にせまってみたいと思います。

■「 教師 元木 」

・「先生になりたい!」と思ったのは?
ファイル 317-2.jpg「親の仕事が教師と保母ということもあり、特に教育関連以外の職業のイメージを持たないまま、教師の道を目指し始めた。。。というのが正直なところかな。。
 もともと家庭科の先生になろうとしていたんだけど、養護学校での教育実習で、言葉のしゃべれない自閉症の女の子との出会いから、特別支援教育へ次第に興味がうつっていきました。
 養護学校では、遊びを通して生徒を引き出す機会が多いのだけど、はじめは、実習指導の先生から「生徒と遊んでください。」と言われても、どうやって遊べばよいのかさっぱり、わかならなかった・・・。でも、ちょっとしたことかな。一緒に同じことをしてみて、その子の世界に入っていけたとき、一緒に笑いあえたんだよね。この出会いや、「個人にあわせた教育内容で1人1人を大切にする教育」に関心を持ち始めたのがきっかけです。」

・教師になる前となった後でイメージの違いなどはありましたか?
「まずは仕事内容です。教師の仕事は、意外と事務作業も結構多いのだと知りました。それと、自分の事になりますが、『先生はこうじゃなきゃいけない・・・。』と考えてしまい、しばらく『教師のプレッシャー』という目にみえないものに囚われていましたね。」

今もですか?
「全くないと言えば嘘になりますが、でも海外旅行をキッカケに変わりました。日本では当たり前だと思ってることが、海外では全然違ってさまざまな価値観があることに気づかされました。
ちょっと、視点をずらしてみると、まったく違って見えることがある。この経験は私にとって大きく、『こうじゃなくてもいいじゃない!』と思えるようになり、今の私自身の生き方を支える大事な出来事になっています。」

続き
・八雲養護学校に来てのイメージの違いなどはありましたか?
「一つは、ことば(会話)の力や大切さを知りました。もう一つはパソコンや電動車椅子など支援技術や道具のすごさ・可能性ですね。」

・先生になってこういうことが良かったなと思う瞬間は?
「教育は『引き出す』(生徒のいい所とか)モノだと思うから、そういう意味も含めて『わかりあえた』瞬間かな。」

・元木先生が思う「先生像」ってどんな感じですか?
「特にモデルはないです。私の場合、生徒を引っ張っていくというよりかは、後ろから応援するサポーターみたいな感じですね。『自分を大切に』とか『自分の良さに気付いてほしい』など常に思ってます。」

・先生になりたいと思う方や特別支援教育に興味のある方にメッセージをお願いします。
「誰のためでもなく、自分のために自分が決めることです。なによりも自分がハッピーであること、いようとすることだと思います。自分が幸せでなかったりイライラしていたら、相手が話しかけずらかったりして、しっかりと理解することができません。お互いに『わかりあう』ことが大切なことだと感じています。」

■「コミュニケーション力」

・相手の話を聞き出すのが上手でとても話しやすい元木先生ですが、人見知りしますか?
「します(笑)。」

・人見知りを克服の秘訣などあれば教えてください。
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「相手の顔を見ないと不安になってしまって、そういう時はぜんぜん×になります。仕事の時など、自分の役割がはっきりしている時はコミュニケーションをしやすいのですが、素の私は×ですよ(笑)。
 よりよい自分になろうと思ったこともありますが、実際そのようにはなかなかなれません。まあそれはそれでいいかなと、あえて『克服しよう!』となんて思わないようにしています。『人見知りの何が悪い!』と自分を受け入れちゃっていいのでは?と思いますね。」

・僕の場合「こういうことを言ったら、相手はどう思うのだろうか?」と考えてしまってなかなか言葉が出ないのですが、どのようにすれば克服できますか?
「私の場合も、2人以上の人がいる場面では『自分は話さなくてもいいのかな』と思ってしまいます。だから大切な話は2人きりで話すようにしています。」
 ポイント
① 開き直る事。
② 相手の立場になる事。
③ 自分が気にしたほど、相手は気にしていないと思うようにする事。

・コミュニケーションで大事なことは何ですか?
「自分で話すより、相手の話を聞くこと。あと相手に話してもらうように気をつけること
かな。そうすると相手の気持ちを理解でき、それによって対応を考えることができます。」

・ノンバーバル(非言語)コミュニケーションというのもありますが、それを磨くことでコミュニケーション力が高まりますか?
「言葉の通じない生徒を前にした時は困惑しまたが、同じ楽しさを共有した時にわかりあえるのかな?と思った経験が今も生きています。高まるというか、両方が大切で欠かせないモノだと思います。自分の感覚にヒットしないものなら×だとですが、自分で『これはいける』と思う方法ならいい思います。」
 
・苦手な人にどうすればコミュニケーションを取りやすくなるか、アドバイスをください。
「苦手は決して悪いことではないし、それぞれ自分のことを卑下しないことが大切です。」

・元木先生にとってコミュニケーションとは何ですか?
「相手と自分の間にあるモノで、常に変化するモノだと思いますね。自分の中では特別『ことば』にウエイトをおいていなくて、言語がなくても通じるモノです。」

■「わたしとコレスペ」

・いつもコレスペでお世話になって元木先生ですがどのようにして関わるようになったのですか?
「もともと進路部という所に所属していて、卒後支援という形で関わりました。でもそうじゃなくても関わっていたと思います。」

・コレスペの始まりについて教えてください。
「教育の方では『生涯教育』、リハビリテーションでは『生涯発達』という理念があり、双方の思いが重なり合って誕生したのが、コレスペなのかな?もともとあった仕事ではなく『作った・生みだした』仕事です。」

・コレスペ以外でやっていることを教えてください。
「ここで学んだ要素を学校の教育に返していく事(還元・循環)をしています。」

・コレスペと関わるようになって変わったこと教えてください。
「人には必ずできる事があるという所と人と同じじゃなくてもいいという所かな。」

・初めて関わる卒業生(成人の人)とかもいますが、どんな印象を持ちましたか?
「一人一人と関わると見えてくるモノがあるで、一言で言うと『おもしろい』ですね。」

・今後、これからのコレスペにどうなってほしいですか?
「『コレスペ』を守ることにこだわり特にないです。この場所ををキッカケに一人一人の成長する姿を見たいしです。いつも『すごーい』と思っていたいし、自分も楽しみたいですね。みんなと一緒に考えることがおもしろいかな。」

・元木先生にとって「コレスペ」とは何ですか?
「希望かな。みんなにとっても、私にとっても。」

・これからコレスペに参加したい人や視察に来る人へメッセージをお願いします。
「コレスペが誕生して約3年。『一緒にやってみよう!』というスタンスは変わらないですが、コレスペがみんなにしてあげれることは『キッカケ』作りです。主役は参加しているみんな。『自分はどう生きるか?』を考えるキッカケとして仕事=コミュニケーションやコレスペがあるのかな?と思います。だからこれからは、コレスペに頼るのではなく『自分は何が好き?』『何が得意?』『どう生きたいの?』という、それぞれのスタンスを持ってコレスペを利用してほしいと思っています。もちろんいつでも相談にはのりますよ。私もいっしょに考えたいし。自分の人生をどう生きるのか、一人一人が自分の人生の主役になって考え、活躍してほしいですね。そのことが互いに影響を与えることだと思います。」

■ 編集後記

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 インタビューも4回目になり、面白みをようやっと感じるようになってきたかな?というところです。毎回そうですが、インタビューでは、自分自身の気づきがいっぱいあります。今回も、苦手とする「コミュニケーション」で、前向きに考れるようになったのかな?と思います。そして、なにより僕のコレスペへの考え方が変わりました。今まで仕事をもらい、その仕事を一生懸命にやって報酬をいただき満足していた部分もありました。ですがコレスペはキッカケであり、ステップアップの第1歩であるという事を、今回の元木先生のインタビューで知ることができました。
 僕を含めコレスペに参加しているみんなが「自分は何が好きなのだろうか?」「何が得意なのだろうか?」「どう生きたいのだろうか?」ということをもう一度、見つめ直してほしいなぁと思います。コレスペ出身だということを誇りに思い、これからもどんどんステップアップをしていきたいです。元木先生、どうもありがとうございました。
 by おさむ 

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