記事一覧

トップ > 進路(進学・就労情報) > コレスペハローワーク > コレスペハローワーク fileNo.4

コレスペハローワーク fileNo.4

書道とは私にとっての「生き方」を問い続け、「今」の私を表現してくれる

 習字の時間。しばらくやっていませんが、皆さんも、小学校の時、習っていませんでした?墨汁で机を汚したこともあったけ。。
さて、今回は、大阪教育大学大学院美術教育専攻書道専修卒業の、石井誠さんにお話を伺う機会がありました。石井さんのこだわりは『書』。
 
■書道の魅力とは?
「線の芸術。紙に書くということで、失敗ができない一発勝負の醍醐味です。そして書道を書いていくうちに感情移入していき、自分を表現することです。」

■書道で自分のスタイルというものはありますか?
「インスピレーションです。書道で描いていく時、決まったお題を描くのではなく、創造して閃きなど自分の思い通りに書いています。」
続き
■書道を描き始めた前後で、気持ちの変化などはあればお願いします。
「書道を描き始める前は、字を漢字で表現するものだと思っていました。そして書いていくうちにもっと自由にしてみてもいいのではと考え、字以外の形で自分を表現するようになりました。」   

■書道と習字に違いとは?
「習字は字を綺麗に見せるためですが、書道はその人の想いを字で表現することです。」

■もし書道がなくなったらどうしますか?
「私から書道を無くすことはあり得ません。書道がなくなったら、私自身の生き方を私が否定してしまうからです。」

■これまでに様々な人達との出会いがあり、今があると思いますが、その出会いで変わったこと、きっかけがあれば教えてください。
「自分にとってこの出会いというのは、今も関係は続いているのですが、大学1回生の時に出会った脳性マヒがある「障害」者の方とその方の介護をしている当時4回生の先輩です。その脳性マヒの人に言われたのですが、「君は障害者というものを理解しているのか」と言われました。いままで障害ということを深く考えていなかったので、改めて考えるようになりました。その時の言葉は頭から離れませんでした。出会いは、今振り返ってみると偶然的な出会いもあれば、必然的ではないかと感じるものもあります。出会ってからの関係のもち方は自分次第と思うし、相手と一緒に構築していくものだとも思います。」

■書道を通して皆さんに、これは伝えたいという想いはありますか?
「個展などで自分の思いを伝えたいと思います。例えば、自分でこの作品はこうだと喋るよりは、絵を通してこういう思いで書いていることを読み取ってくれればいいなと思います。そこで様々な意見などをもらったり、いい、悪いの批評を受け止めて新たに書いていきたいと思っています。」

■書道とはどういうものですか?
「私にとって書道とは、「生き方」を問い続けるもので、「今」の私を素直に表してくれるものです。また作品を通して様々な人と対話し、人との関係を繋げていくものであり、「今」と「これから」の社会の在り方や障害者や社会的弱者と呼ばれている方々が置かれている現状(偏見や差別、社会的地位など)に対して、私自身、当事者としての意見や考えを社会や世間の人々に投げ掛ける活動でもあります。」

■今後の目標などがありましたら教えてください。
「今後も、書道の道を歩んでいきたいと思っています。書道の教室や個展など、開きたいと考えています。」

編集後記
 習字と書道の違い。書というのをそれまで誤解していたようです。
 インタビューを通して、実際に書にふれる機会がありました。「魂」の一文字を数人で書く体験でした。
そこで、やっぱりいくら書道はこうなんだと聞いても、実際にやってみないことにはなにも、感じ取れないことに気がつきました。
何事もやる前からあれこれ考えるより、実際にやってみることが大切なんだなと思いました。例えばスポーツライターでも、記事を書く時に考えることも大切ですけど、やっぱり書くことから色々な発想や閃きが出てくると思います。

by たくや

コメント一覧

コメント投稿

投稿フォーム
名前
Eメール
URL
コメント
削除キー
投稿キー
投稿キーには「1356」と入力してください。(スパム対策。)