転職を考えたことはありますか？
以前は『デューダする？』と、少しでも自分にあった職業を探そうと、転職ブームの時期もありましたが、仕事を変える時はどんなきっかけなんでしょう？
今回、イベント関連の会社から、異業種である作業療法士（ＯＴ）の養成校の道を新たに選んだ『うら』さんに聞いてみました。

■これまでの仕事の経緯は？
「ファッションの専門学校を卒業をし、ファッションショーやヘアーショー、各種のイベントを企画する会社に５年間勤め、現在はOTの勉強をしています。」
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■OTの職業を知ったきっかけは？
「札幌で行なわれたDPI世界会議のイベントに関わることがきっかけで福祉分野に強く興味を持ちました。その後、ボランティアで作業所などに通いました。OTのことを知ったのも、福祉関連の勉強をしていて、たまたま目にしたことがきっかけでしたが、実際にOTの場面を見学することがあり、『これだ！』ってヒラメキみたいなものを感じました。」

■ボランティアでは、どんなことを感じましたか？
「作業所・地域支援センター・ヘルパーステーションなど、地域で暮らす方の自立をサポートしている施設に関わりましたが、その現実に驚くばかりでした。例えば、作業所で働く方の１ヶ月の給料が１万円だったり、家を借りようとしたら障害であることを理由に拒否されたりと、障害のある方が地域で暮らすには決して簡単ではないことを知りました。
ボランティアを通じて障害のある方と関わることで、知ることのなかった現実を知り、自分の視点や世界が広がりました。」

■今の会社を辞めることに不安はなかったのですか？
「その頃は仕事も５年程続けていましたので、転職するか迷い悩みました。でもいろいろ調べたり、実際の現場を見学させてもらったり、人に話を聞いたりしているうちに、最終的に「何もしていないのに、あれこれ悩んでもしょうがない。とにかくやってみよう！」という決断にたどり着きました。」

■それでは、今感じているOTの魅力とは？
「沢山ありますが、色々な可能性を考えていける所です。もう一つは、たくさんの人達との関わりが出来るところですね。」

■これまでの職業を通して、いろいろな人との出会いがあったと思いますが、エピソードを聞かせてもらえますか？
「人と話すのは好きなほうですね。そういえば、学生の時にクラスで、大人しくしている人がいると、きまってちょっかいを掛けたりしていました（笑）会話がうまくかみ合わないなと思ったらどうやったら話せるのかなと考えます。話しているうちに自然と話ができるようになるんですよ。」

■ファッションの仕事とOTの共通するところは？
「人との関わりやチームワーク、作業の仮定が同じな所、提案力です。相手から相談されて、一緒に考えていくところが共通するところです。」

■八雲に来て、これは凄いなと感じたことや変わったことなどがあれば教えてください。
「まずリハの先生です。一言じゃ言えない凄さを持っています。私の良さをいろいろ引き出してもらいました。あとワンキーマウスを使っている人に感動しました。
一つのボタン使いこなしている自体凄いなと思いました。見ている感じは簡単なのに実際にやってみると難しいことが分かりました。他には、病院という場所で仕事をしている人もいるんだなと思いました。そして自分の経験を生かせたことや、もっとたくさんのことを経験して様々なことに挑戦して行きたいと思いました。病院と学校が併設されていることで、学校の先生・病院スタッフとの連携を取れたりして他職種の人たちと関わりが持てたことです。」

■では、『うらさん』にとってOTとはなんですか？
「色々な可能性を考えていける所です」

■インタビューの中に可能性という言葉が多かったのですが、具体的な可能性とはなんですか？
「ＯＴは理学療法、言語療法、心理療法などの分野とも重なる部分があり、ケースワーカー的な部分もあり、働く場所も病院や施設から地域までと広がってきています。仕事の範囲が広い分、やろうと思ったらいろんな取り組みが期待できると思っています。」

■今後自分に期待するところ・もしくは課題はありますか？
「色々な事にチャレンジしていきたいです。課題は、文章をまとめることやポイントをうまくまとめること、分析・考察などが不得意なので勉強をしていきたいです。」

編集後記
　僕はまだ一つの職業にさえ就いていないので実感がわきませんが、何事にもやる前から不安・できないと思わないで、まず一歩を踏み出してみることが大切であるという点は、このインタビュー記事を書き上げる上でも感じられることでした。
　インタビュー中「可能性」という言葉が多くあり、OTという職業でもPT、STなどの分野の知識も必要とし、違う視点から見ることで変わっていくことがあるんだなと思いました。例えば僕が目指しているスポーツライターでも、一つの事を知っていても、良い文章がかけないと感じている今日この頃ですが、様々なスポーツを知識であったり、文章能力であったり一つの事にこだわらず、広い見方で新たな発見をしていきたいと思います！
　by　ばば