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DMDのベスト・プラクティス・ケアの国際コンセンサス・ガイドライン

Treat-NMD(欧米の11カ国のNMD=神経筋疾患の治療を推進する患者会)のホームページに、12月4日付で「デュシェンヌ型筋ジストロフィー=DMDのベスト・プラクティス・ケアの国際コンセンサス・ガイドライン」が紹介されました。DMDだけでなく、他の疾患にも応用できます。

この元になる文献は、医学界の一流誌、the Lancet Neurologyのレビューです。Lancet=ランセットは、臨床医学のサイエンスやネイチャーのような雑誌です。今回のレビューは、Part1とPart2から成り立っています。

この文献も、Treat-NMDのホームページから入れば、誰でも見れます(PDFファイルになっていますので、パソコンにも保存できます)。

Part2は、集学的ケアです。呼吸は、もちろん、バック先生の論文(MIC、CPF、咳介助、NPPV睡眠時から終日まで)などが元になっています。心臓や栄養、消化管の問題、社会的、心理学的問題も書かれています。ちなみに、心臓は、八雲病院小児科医長の石川悠加先生の論文が、現在の心保護治療のスタンダードの元になる最も古いオリジナル文献でした。

このthe Lancet Neurologyの著者で、DMD Care Consideration Working Group(=DMDのケアを考える会)の1人であるBirnkrant先生は、2004年のDMDの呼吸ケアのATSコンセンサスを公表したメンバーでもあります。

 このスタンダードは、国際的なもので、世界中に向けて発信されています。ですから、日本でも活用すべきものです。欧米では、これに基づいた患者会版ガイドラインが来年出るそうです。

筋ジスなどの神経筋疾患は、いろいろな専門科が、多職種のチーム、教育や社会資源を最大限活用してみる疾患ですよね。

the Lancetのような超一流誌の版権を手中にし、世界のどこからでも誰でもこの文献を見れるようにする患者会の力や戦略に感心します。(*^_^*)

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