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福祉機器ってなあに?第4回勉強会

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早いもので、勉強会も4回目。今回の話題提供者は、なべちゃん。
ibotという、2輪走行もできる電動車いすの紹介でした。
この車いすは、通常電動車いすが困難としている階段をスイスイと登れてしまう優れもの!
これには一堂、驚きでした(@_@)
しかし、高級車が買えてしまうくらいの値段。。て・手がとどかない。。。

さて、今日の勉強会はここから、なぜ段差があるのだろう?僕らは段差を超えるためにどうしてきたのか?の話題になりました。

上り框(あがりかまち)という言葉をご存じですか?靴を脱いで腰をかける部分です。まず、家に入るために問題となるのが、この上り框での段差。これは嫌がらせではなく、建築基準法で定められており、『床の高さは、直下の地面からその床の上面まで四十五センチメートル以上とすること。』なんですって。

日本独特の風土で防湿対策から採られているようです。
しかし、防湿対策を施した設計になっていれば、45センチの制約を解除されることになっています。このため、バリアフリーと謳っている建築ではどこかに段差を解消するかわりに、防湿の工夫がされているのですね。

さて、参加しているみんなは、段差をどのように解消しているのか?質問をしてみました。
家では、抱っこしてもらっているのが多い答え。でも普通校に進学する場合には、エレベーターを新たに設置してもらった例も多く聞かれました。
ここで考えてみてください。

『費用対効果』

学校が、何百万というお金を、あなただけのために使った。その支出に見合うだけの、効果はどうだったのか?
そう訪ねてみると、一堂首をかしげて苦笑い。。

でも、こうも考えられます!
骨折やなんらかで、歩くのが一時的にも不自由になった場合、どれだけの人がエレベーターを利用するのか?また、代理教員を雇う費用を計算してみると、十年でいくらになるのか?
そうすると、意外と費用にみあう効果が見えてきます。

『僕だけのために、エレベーターをつけてください!』とお願いするよりは説得しやすいと思いませんか?

この話は、東京大学先端科学技術センターの中邑教授の講義での一説。やさしさだけでは、世間は納得しない時代にあるということも、みんなが知っておかなければならないことなのです。