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なべちゃん&えとちゃん講師

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昨年に引き続き、支援技術の講師を引きつけることになった『なべちゃん』!
前回は小学生が対象でしたが、今度は高等部の学生。それも新しく八雲に来た仲間で、まだ支援技術のことをよく知らない学生に講義をすることになります。
今日は担任の先生との初の打ち合わせ。今回は心強い後輩『えとくん』と協働での講義。シラバス作りから一緒に、どうしたらよいかと練りに練っていました。

お願いされた授業は2コマ。
「もっと、自分たちの身の回りのことをしってほしいし、自分たちもそうだったけど、ちょっとしたあたりまえになっていること、例えば、病院での決められた時間のことなど、しょうがないとあたりまえに思わないで、かんがえてほしい」と、なべちゃん。

担任の先生からは、「先輩である、みんなから、話してくれることで、いろんな影響があると思う。貴重な時間なので、ぜひよろしくお願いします!」とのこと。

ヤマハ発動機糸賀さんようこそ!

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本日は、簡易電動車いすJWシリーズでお馴染みのヤマハ発動機、糸賀さんが見学に来てくれました。
高校生との交流では、ほとんどの学生が、JWシリーズの乗車経験のもちぬし!

現在使っている車いすの要望を情報交換をさせていただいた他は、
「できれば、ちょっと、文句をいってくれるユーザーのほうがいい」とメーカー側からの要望も少々。
「こちらから提供した商品を黙って使ってくれるお客さんは、楽だけど、それだと、成長はそこで止まってしまう。より良い商品を生み出すには、どんどん要望を伝えて欲しい」と糸賀さん。

それまで糸賀さんは、部品加工の、どちらかというと、顧客の顔があまり見えないところで働いていたそうです。それが、配置転換で、この車いすの部門に来たときに、はじめは正直困惑していたそうですが、お客さんからの「ありがとう」の声に、今ではやってよかったと思うようになったそうです。

車いすの部門に関わるようになって、今までは、ただ「モノ」としてだけだったのが、「ここでは、乗れないだろうな~。このトイレでは困るだろうな~」など、車いすのある生活場面として周囲を見渡せるようになったようです。

最後に、糸賀さんの将来の夢を聞きました。

「そうですねーーー。何か、浮くものをつくりたいです。(笑)」

ものつくりには、必ず、人がいます。

自分たちの使っている、いろいろなモノ。その向こうにどんな人の思いがあるんでしょうね(^_-)

福祉機器ってなあに?第5回勉強会

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本日の勉強会は、運動会の振り替え休日ということもあり、学生さんも多く参加!どうもです!m(_ _)m

さて、今日の担当は『たかし』くんから、日進医療器株式会社の4WD電動車いすが紹介されました。悪路も4駆でスイスイ走行だ!
前回の勉強会に引き続き車いすの話題。
みんな車いすにはひときわ興味があるようです。

車いすにいつ頃から乗り始めたの?と聞いたところ、5歳から11歳と幅はあるものの、多くが9歳から10歳で、はじめは手動車いすで、次にヤマハJWシリーズの簡易電動を経て、今の車いすになったとのこと。

この移動手段の変化に伴う満足度を、皆さん同じみの東京大学先端科学技術センター中邑研究室が調査しています。

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歩いていた時期を100とした場合に、年齢においてどのように満足度が変化したかを、過去を振り返って調査したものです。これによると、歩きづらくなる9歳くらいに徐々に下がりはじめ、手動車いすに移行すると一端は、満足度が高くなるも、100まではあがらず、すぐに下がり始めます。
そして電動車いすに変更した時点で、100より超える満足度にもなるようです。おもしろいのは、その後も100に近い数値をキープしていたことです。
調査では、簡易電動車いすを、もし提示されていたら、手動車いすよりも簡易電動車いすを選択していたとの返答もあったとのことでこの表にある『2つの谷』に注目していました。

「エビデンス」という言葉をご存じでしょうか?
科学的根拠をもった関わりという意味になりますが、科学的というのは、再現性があること。つまり、誰がやっても結果が同じになるということ。「俺だけしかわからない」では、人を説得できません。

前回の勉強会で、費用対効果の話題になりましたが、福祉機器の分野では、導入に関しての効果の実証があまりされていません。

「私が使えてよかった」では、人を説得できません。やさしさだけでは、理由にならないのです。

福祉機器を勉強していくにあたり、いろんな視点があることに、一堂関心していた今日の勉強でした(^_-)

エコプロジェクト盛大のうちに終了!

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みなさまのご協力のもと。大勢の方に参加していただいて無事終了できました(^_^)/~
投票総数は、107通!

一番人気だったのが、『おさむ』くんの「ハナ」19通もの投票がありました!
「色合いとシンプルさが好き」などと感想はいろいろ。
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商品の引き渡しは、来週に、デザイナー各人に厳正なる選考してもらいます。!楽しみまっていてくださいね。

企画を後押ししてくれた、学生のみなさんありがとうございました!
http://koresupe33.dtdns.net/museum/project01.html

第39回八雲養護学校運動会がありました。

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八雲晴れ?の中、毎年恒例養護学校の運動会が盛大に開催されました。
今年は新企画が続々。まずは、病棟から出てこれない在校生や卒業生のために運動会の中継がありました。会場の熱気がそのまま伝わり病室からも歓声が聞こえてくることも。。(^-^)

以前までの学校企画と雰囲気が違ったのが、小中高と一緒の競技がたくさんあったこと。それまでは、学年別での競技でしたので、人数が少なく客席も、息を呑んで見守っている感じでしたが、今年は「高校生に負けないぞー」のかけ声(^_^;)で、一色単に暴れていました!

今回、運動会全体を盛り上げたのが、ローボール。
これまで、フロアホッケーと違い、ゴールキーパー・リベロ・フォワード・ディフェンスと持ち場を明確に決めました。
このルール変更で、それまで、ボールに群がる蜂のような競技だったのが、個性を活かしそれぞれが活躍できていました。
(さすが、野本Tです。池田Tの実況中継もアクセントでした)

おもしろいのは、生徒だけではありません。私たち観客もスポーツ観戦をしている気持ちで、みていておもしろい。

この季節、あちこちで運動会が行なわれていますが、これだけ観客を引きつける運動会企画も珍しいのではないでしょうか?

いやー。ほんと、みなさまお疲れ様でした~。

エコプロジェクト前夜

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いよいよ、明日が養護学校の運動会!
エコプロジェクトのほうも、大詰めです(^_^)v

いつも、名刺やポストカードでおなじみのデザイナー陣が、今度はエコバックをキャンパスに思い思いに仕上げてみました。
なんと全部で17人からの応募が。。。。

展示はこんな感じ。

ちょっとした、展覧会でしょ!

お気に入りの一点を選んで投票してくださいね(^_-)

希望者には、300円で販売もしていますよ!
(応募多数の場合には、抽選ですので、あしからずm(_ _)m)
尚、今回は『エコがテーマ』の、作品展示ですので、コレスペとして売上金の一部を環境団体に寄付しちゃいます!

気軽に、参加してください。
よろしくお願いします。

エコプロジェクト宣伝隊!活躍

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さあ、作品の見通しがついてきたところで、次は宣伝!

よいものが売れるとは限らない。市場経済の行方は神のみぞ知るとはよく言われることです。

なら、販売努力です(^_-)

完成間近!

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いよいよ、函館バリアフリータウンマップが完成まじかです。
はじめてのチームでの仕事に、戸惑いもあったようですが、そこは持ち前のまじめさを発揮したリーダーこと、『やす』さんが、新卒業生をリードしていきました。
その手腕は、ちょっとした会社の課長さんのようでしたよ(*^_^*)

完成が楽しみです。

福祉機器ってなあに?第4回勉強会

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早いもので、勉強会も4回目。今回の話題提供者は、なべちゃん。
ibotという、2輪走行もできる電動車いすの紹介でした。
この車いすは、通常電動車いすが困難としている階段をスイスイと登れてしまう優れもの!
これには一堂、驚きでした(@_@)
しかし、高級車が買えてしまうくらいの値段。。て・手がとどかない。。。

さて、今日の勉強会はここから、なぜ段差があるのだろう?僕らは段差を超えるためにどうしてきたのか?の話題になりました。

上り框(あがりかまち)という言葉をご存じですか?靴を脱いで腰をかける部分です。まず、家に入るために問題となるのが、この上り框での段差。これは嫌がらせではなく、建築基準法で定められており、『床の高さは、直下の地面からその床の上面まで四十五センチメートル以上とすること。』なんですって。

日本独特の風土で防湿対策から採られているようです。
しかし、防湿対策を施した設計になっていれば、45センチの制約を解除されることになっています。このため、バリアフリーと謳っている建築ではどこかに段差を解消するかわりに、防湿の工夫がされているのですね。

さて、参加しているみんなは、段差をどのように解消しているのか?質問をしてみました。
家では、抱っこしてもらっているのが多い答え。でも普通校に進学する場合には、エレベーターを新たに設置してもらった例も多く聞かれました。
ここで考えてみてください。

『費用対効果』

学校が、何百万というお金を、あなただけのために使った。その支出に見合うだけの、効果はどうだったのか?
そう訪ねてみると、一堂首をかしげて苦笑い。。

でも、こうも考えられます!
骨折やなんらかで、歩くのが一時的にも不自由になった場合、どれだけの人がエレベーターを利用するのか?また、代理教員を雇う費用を計算してみると、十年でいくらになるのか?
そうすると、意外と費用にみあう効果が見えてきます。

『僕だけのために、エレベーターをつけてください!』とお願いするよりは説得しやすいと思いませんか?

この話は、東京大学先端科学技術センターの中邑教授の講義での一説。やさしさだけでは、世間は納得しない時代にあるということも、みんなが知っておかなければならないことなのです。

eco project 始まる!

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運動会にむけて、イベント開始です。

土いじり

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『とも』くんの新しい課題が始まりました。
『ザ・ガーデニング』

実習生と一緒に、ひまわりの種を植えることになりました。土いじりなんて、久しくやったことがないとのこと。

学校でもこの時期は、種蒔きをしているのですが、『とも』くんだけでなく、他の生徒も同様に、土いじりを苦手としている話を聞きます。中には「土いじりが怖い」と感じている生徒もいるようです。

経験がないからなのでしょうか?

手の動きが乏しくなる彼らにとって、外界の情報は、触ったりするよりも、目で見たり・耳からの情報が多くなります。しかし、それでは、より深く理解することは困難です。
もしかすると、段端と現実とイメージが乖離してしまっていることもあるのかもしれません。

『とも』くんは、この日、ひまわりの種をもって眺めたり、土の中に指を入れて、土のやわらかさを感じ取りました。
水まきにも挑戦!

現実をリアルに感じる活動が、彼らに必要です。

留寿都高校のみなさんとの交流がありました

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今年も、八雲養護学校にたくさんの花や苗を持ってきてくださいました。花壇が賑やかになっていました。

交流会をかねて、コレスペの見学にもきてくださいました。
ちょうど、パソコンでエコバック作りの『おさむ』くんを通して、働くってなに?生活ってなに?と、感じてもらいました。(^_^)v

みなさん、ありがとうございました。

福祉機器ってなあに?第3回勉強会

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第3回となる今日は、『よしゆき』くんから、ショートカットキーを利用したパソコン操作の紹介でした。

ALT+TAB:フォーカスを別のアプリケーションに戻る
TAB:順次フォーカス移動
etc
キーボードショートカット一覧

普段、スクリーンキーボードをマウスで利用している彼らも、いろんな方法があるのだと、関心していた様子。

ところで、『GUI』という言葉をご存じですか?グラフィカルユーザーインタフェース(Graphical User Interface)といい、情報の大半に画像を用い、主にマウスを利用したインタフェイスのことです。
MACやWINDOWSで採用されていますが、このGUIになったことで、視覚障害を持つ方の情報入手が困難になったといわれています。その反面、肢体不自由の方では、最小限の動きで多くの情報が読み取れるようになった点など、必ずしも障害を持つ方に対して、便利な点・不便な点は共通ではないようです。

コンピューターの用語で、ユーザーに対して使いやすいように配慮する基準で、『アクセシビリティー」という言葉があります。
またこのほかにも、『アシスティブテクノロジー』『テクニカルエイド』『バリアフリー』『ユニバーサルデザイン』『ハートビル法』『福祉機器』などなど、建築・工業・福祉と、似通った意味で使われる用語がたくさんあります。

これらは、その時代の文化背景や、分野によって使われる用語はまちまちですが、共通するのは、『人と道具』の関係であり、人の生活がしやすくなるような視点で使われています。

現在のブッシュ大統領が9.11の数ヶ月前に、大統領演説の中で、『ユニバーサルデザインとアシスティブテクノロジーは両輪でなくてはならない』と話されています・

誰もが使いやすいような環境を目指すのが、ユニバーサルデザインですが、かえって大がかりにならないような配慮も必要です。これに、個別の対応(アシスティブテクノロジー)が重なることで、誰もが使いやすい生活を支援していくことができます。

私だけの道具にならない、隣人のことを知ってこその福祉機器なのです。

エコバック

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試行錯誤が続いています、コレスペ エコプロジェクト!
試作品第一号を紹介します!

どうです?

「重度障害者用意思伝達装置」導入ガイドライン

平成18年10月より、「重度障害者用意思伝達装置」が日常生活用具から補装具に移行されたことに伴い、身体障害者更生相談所における判定が必要になりました。

日本リハビリテーション工学協会では、判定の資料として「重度障害者用意思伝達装置」導入ガイドラインが公開しています。

レッツサウンド体験

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お久しぶりです!いらっしゃーい。
ファンコム株式会社の松尾さんがレッツサウンドの紹介に来訪されました。
学生も実際にさわりながら、その感触を楽しんでいましたよ。
特に、一緒に紹介していたノイズキャンセルヘッドホンに、体験した一同声をそろえて「おー」の感想。
中には、「ひとりぼっちの感じがする~」とのコメント。

そして、このレッツサウンドのモニターをした『なべちゃん』は、謝礼を松尾さんからいただきました(^_^)v
コレスペでは、いままでポストカードや名刺などの課題をしてきましたが、自らの『障害を売り』にした、仕事を開拓していける第1歩になった、確かな手応えを感じたようで、どこか誇らしげに見えました。

なぜなにはかせ

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なぜ~?
コレスペから新キャラクター登場!

なぜなにはかせが、キミの疑問に答えてくれるよ?
日常の疑問をどしどし寄せてね!

私たちもエコします!

いよいよ、7月に内浦湾を挟んだ対岸の洞爺湖町で環境サミットがありますが、コレスペも『エコします!』

私たちが行うエコは、環境をテーマに作品を考えます。
完成した作品は商品として売り出し、その売上金の一部を環境支援団体に寄付します。
さあ、コレスペ エコプロジェクト 楽しみにしていてください!

福祉機器ってなあに?第2回勉強会

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今日は『えとくん』から、JAVAペンに関する紹介がありました。
そこでディスカッション!

みんなが、ペンを使って文字を書いていたのはいつぐらい?との話題では、だいたい20歳くらいまでとのこと。
理由としては、重さや摩擦力が問題となるとの意見でした。
使いやすさでは、
1.『えんぴつ』
2.『ボールペン』:角度による
3.『マジックペン』
4.『クレヨン』:摩擦力が大きい
の順位でした。

筆圧を問題にすると、マジックペンが使いやすいと思いきや、意外な返答に
驚きです。

まだ冷戦の最中、ソビエト連邦とアメリカ合衆国が宇宙開発競争をしていた頃。宇宙で使える筆記用具で競っていたのをご存じですか?
ボールペンは重力でインクを押し出すため、宇宙では使えません。そこで、アメリカは、宇宙でも使えるボールペンを莫大な公費を使って開発したようです。一方のソ連は、一銭も使わずに問題を解決してしまいました。
わかりますか・・・・?
そうです。鉛筆をつかったそうです。

宇宙で使えるボールペンと、そこから発想がスタートしてしまうと、意外と大がかりなものになってしまいます。

福祉機器の開発にもその点があるのではないでしょうか?

今日の勉強会の締めくくりには、『マッピング』の話をしました。

みんなが普段から利用してる、ナースコールがあるよね。押しづらくなったらどうやって押しやすくなるか考えると思うけど、そのほかにどんな方法があると思う?
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ナースコールを押す以外にもいろんな方法があるよね。
一つにこだわってしまうと、可能性がみえなくなります。
このように、どのような活動なのか?共通する点ななにかと、単純化していく必要が大切です。
こうした、考える力が、自らの生活を変える力へと発展します。

最後に『なべちゃん』からのコメント。
「ペンだけでも、これだけはなせるんだなー。。」

コレスペハローワーク fileNo.2

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「自分を表現するもので自分を輝かせてくれる大切な宝物」
File:02 工藤靖也さん
さまざまな「お絵描き」
 幼い時にクレヨンを片手に初めて「お絵描き」をよくするものです。だんだん大人になっていくと絵を描く回数が減り、イラストの仕事の人や趣味の人以外はほとんど描くことがないと思います。中には「お絵描き」をしたいけど、身体的な理由で描くことを断念している人もいるかと思います。しかし、視点を変えてみると「お絵描き」というのは単なる絵だけではないのです。「言葉のお絵描き(詩)」というものもあるのではないでしょうか?自分の心を表現するということには違いがありません。双方が「お絵描き」なのです。
 今回、「コレスペ・ハローワーク」第2回目は北海道八雲町で以前絵の活動をしていた工藤靖也さんを紹介します。「お絵描き」とは何か?その思いを聞きました。
 
絵を描き始める事になったキッカケをなんですか?
「絵を描き始めたのは、知り合いのブログで『下手さを競い合うお絵描き大会』に参加したことがキッカケですね。最初は自分のパソコンにお絵かきソフトが入っている事すら知らなかったのですが、とりあえず描いてみたら思った以上にうまく描けたこともあり、それから本格的に始めました。
 結局のところ知り合いの影響と言うことになりますが、人をたくさん知っていることは自分の可能性を広げるということを改めて実感したできごとでしたねー。」

絵のどのあたりに一番魅力感じますか?
「絵の目的によっても違うと思いますが、自分の目で見たもの、自分の心で感じたものをどれだけそこに再現できるのか。そして、ほかの誰かが自分の絵を見た時に一体何を感じるか。そのギャップも含めて、すべてに魅力を感じますね。それは自分で描く時も人の絵を見る時も変わらず、同じ目線で絵を楽しんでいます。」

どのような方法(工夫)で絵を描いていますか? また苦労する部分は?
「パソコンの操作はトラックボールを唇で動かして、クリックのみ右手のマウスで行っています。たまたまこのやり方だったので、絵を描けるようになったとも言えるでしょう。 苦労する部分は光の表現です。ただ明るい色を使っただでは光ってるようには見えないですし、影として暗い色を使ったりといろいろ苦労してます。」

絵を描くにあたって何か勉強をされましたか?
「特に勉強はしていないです。自分の感覚だけで描いていますが特に何かあるとすれば、子供の頃に趣味で漫画を描いていた事と、高校の頃に『ボブの絵画教室』というTV番組を見ていた事が影響しているとは思いますね。『ボブの絵画教室』は、30分で美しい風景を描いてしまうという魔法のような番組で、ボブロスさんが編み出したという技法となによりもその絵の美しさに惚れ込んで、いつも楽しく見ていました。」

描いた絵をどこかで発表されましたか? その時にいろいろな感想をいただいたと思いますが、その中で心に残った言葉を教えてください。
「絵はブログとホームページ上で発表しています。あと函館養護学校長のご好意で、母校の校長室に何点か飾っていただいています。一番心に残っている言葉は『写真だと思った。』でしょうかね。ほかにも動物の絵の時には『毛がフサフサしてとてもリアル。』や『目が生き生きしている。』と言ってもらえた事が嬉しかったです。」

絵を描いて収入を得ているとお聞きしましたが、どのようなことがキッカケだったのかその経緯をぜひ教えてください。
「絵を始めた当初から、僕の絵を見てくれていたブログの知り合いの方から『亡くなった父の顔を描いてほしい。』と頼まれた事がキッカケです。1点3千円でやっていたのですが、その方には3点も頼んでいただいて、プロとして育てていただいた気持ちでいっぱいです。」

絵を描き始める前と後ではどのような気持ちの違い・生活の変化がありましたか?
「生活に張りが出ましたね。それまでにも通信制の大学で勉強したり、英検にチャレンジしたり、ブログを書いたりと様々な事に楽しみながら挑戦してきたのですが、絵もそのひとつです。プロとしての苦労もありましたが『仕事』という夢も実現できたので、僕にとって大きな自信をもたらしてくれました。そして、とても充実した時間を過ごすことができたと思います。」

憧れている画家は?
「さきにお話したボブロスやモネ、ルノワール、日本人では笹倉鉄平さんや河合正嗣さんなどですね。ボブロスの風景画はとても美しく神秘的なたたずまいも素敵なので僕の目指す所でした。また河合正嗣さんは、僕らと同じ筋ジスの方ですがとても素晴らしい絵を描いています。」

今後の活動についてお聞かせ下さい。
「最近は、トラックボールを動かすのにアゴが痛くなってしまうので、絵はひとまず終了しました。今は『言葉のお絵描き(詩)』をしていこうかなぁと考えています。何か新しいやり方で納得がいくことであれは絵に戻る可能性はありますが、今度は詩の道で自分を表現していきたいです。」

最後に、これから画家を目指す人へのメッセージをお願いします。
「とにかく心のままに、自由にペンやマウスを動かし発想することが大切ですね。僕も元々画家になろうと思っていたわけではないし、楽しんで描いてるうちにだんだんこうなったと言うのが正直な所です。できるかどうかは二の次にして、とにかくやろうとすることで道は開かれます。例えそれがどんなものになっても、ひとつひとつがんばったことが自分の実績と自信にもなるので、必ず次の何かにつながっていくはずだと思います。画家を目指すなら後先なんて考えずに行ける所まで、どんどん突き進んで行くのがいいと思いますよ。」

編集後記
 今回、2回目のコレスペ・ハローワークということで工藤靖也さんを紹介させていただきました。まだ2回目という事もあり、慣れない部分や不安な所もありましたが、工藤さんの優しい励ましの言葉に心が助けられました。また絵以外にもさまざまの事に「チャレンジ」する姿勢がとてもすばらしいです。何かに「チャレンジ」することで、充実した時間を過ごすことができ、さらには別の可能性ともつながっている気がしました。
 現在は詩の方で「チャレンジ」するみたいですが、いままでの経験をさらなる活躍を期待しています。そして新しいやり方を発見したら、絵の方も始めてほしいと思います。

 by おさむ 
あおぞら気分は、こちら